フィンランド旅行記Ⅱ ナーンタリの町
2015/12/24
旅行2日目。朝方は嵐のような天気だったのですが、出かける頃には雨も上がり、抜けるような青空が広がりました。
そんな午前中は、マーケット広場から路線バスに揺られること30分、古都トゥルクの西方13kmに位置する小さな町ナーンタリに行きました。街の名が中世のスウェーデン語で優美な谷を意味する「Nadendal」に由来している通り、海に面し、豊かな自然に囲まれた街でした。
ナーンタリを訪れた目的は、フィンランドといえば真っ先に思いつくコイツ。
ムーミンの島に行くためです。
フィンランドの観光シーズンは8月末までなので、見ての通り閉園中です。だがしがし、『地球の歩き方』に小さな文字でこう書かれていたのです。
「オープンは夏期のみだが、クローズ中でも敷地内には自由に入ることができる。」
この言葉を信じて、万が一現地の人に怒られたときの魔法の言葉「アンテークシ(フィンランド語でゴメンなさい)」をいつでも言えるようにスタンバイして潜入しました。
ムーミンも仲間たちの姿もなかったけれど、フード店のシャッターは降ろされていたけれど、他に観光客がいないムーミンワールドを独占して楽しんできました!!
ナーンタリは観光地として有名な町で、港に続く道にはあざやかな黄色やピンクで彩られた壁面を持つ家並みが並んでいます。どれも人影がないところを見ると、夏場だけ滞在する別荘が多いようです。カフェやレストランもたくさんあるのですが、その大半が8月末までの営業で閉店していました。
そんな中、町のいたる所で日本では見かけない気になる標識を見つけました。
「犬、通行禁止」
バス停に向かう途中に近代的な大きな建物があったので、立ち寄ってみました。ナーンタリ市の公民館です。
市の財政がうまくいっていることを示すかのような、立派な建物でした。福祉や教育が充実していて国民の幸福度が高いといわれ、これからの日本が目指すべき姿がそこにあるかのような国。治安は良く貧困を感じさせる場所も少ないが、一方であくせく働いている雰囲気も感じない。
一体、この国はどうやって成り立っているのか?!
今回の旅行で一番知りたかったテーマのヒントがあるような気がします。
はしゃぎ疲れて喉を潤すために買ったムーミンドリンク。なにかの薬のように甘すぎた味も良い思い出です。
【リンク】
●ムーミンワールド http://www.muumimaailma.fi/